雨で出かけられず家でくすぶっていた末っ子を遊びに連れ出し,その道すがら「作家と万年筆展(神奈川近代文学館)」に行ってきました。
そこでは明治,大正の文豪から現在活躍中の作家 27 人が愛用した万年筆と自筆の原稿が展示されています。
館内は撮影禁止なので自筆原稿を目に焼き付けただけですが,ぱっと思い出せるものだけでも蜘蛛の糸(芥川龍之介),雪国(川端康成),痴人の愛(谷崎潤一郎),文学論(夏目漱石)がありました。
漱石の「文学論」などは,赤字で夥しい量の書き直しがあり,それが印象に残っています。やはり自筆の原稿には,暖かみと迫力があります。
展示されていた万年筆は,文具店のショーケースで見るような派手さこそありませんが,プロが使い込んだ道具としての美しさがあります。井上靖の万年筆などは,握るところに絆創膏が巻かれていてキャップが閉められない有様でした。
ちなみに展示されていた万年筆は,ペリカン 500NN とモンブラン 149・146 が多かった気がします。
私も高級な万年筆(定番品)を使いたいと考えた時期がありましたが,達筆な私の母親に相談したところ,道具よりも先にきちんとした字を書けるようになりなさい的なことを言われて考え直しました...
それと,会場出口の小さな売店でちょっと買い物をしたので,近日中に紹介したいと思います。
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