数年前に「嶋 浩一郎のアイデアのつくり方」を読んで「ペリカン ペリカーノ ジュニア」という万年筆を知り使い始めました。初めての万年筆ということもあって毎日のように使っていましたが,本体もキャップもプラスチック製なので使っているうちにひび割れが生じ,最後には割れて使えなくなりました。
それ以来万年筆から遠ざかっていましたが,再び万年筆に興味がわいてきたので以前とおなじものを購入しました。
この「ペリカーノ ジュニア」は,ドイツで子どもがペン習字の際に使う万年筆だそうで,値段も安く私のような万年筆初心者には最適です。
字幅は結構太く,ボールペンのように小さな文字を書くことはできませんが,軽く紙をなでる程度の力でインクが出ます。
ほかの万年筆を持っていないので書き味の評価はできませんが,以前読んだ「日本語の作文技術」に良い万年筆の条件が以下のように書かれています。
滑りがよいということは、書くときにペンの重さだけでインクがなめらかに流出し、ひっかかったような感じが一切ないことです。ザラ紙でなくてインクで書くための普通の紙だったら、少なくとも書いたときに音がするようでは滑りがよいとは申せません。どんなに速く書いても、原稿用紙のマス目にはいるくらいの大きさの字であれば音など全くきこえないで書けるはずです。キーキーだのスースーだのと音をたてて書いている人がよくありますが、たいていは悪い万年筆だと思ってよろしい。
1500 円程度の万年筆なので当たり前ですが,書いているときにスースーという音がしてさすがにこの条件を満たすほどではありません。とはいえ,私には十分満足できるレベルのものです。
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